ツキ板とはどんな物?

ツキ板とは天然木を紙のような薄さに薄くスライスした天然木の化粧材です。「木工用の表面化粧材」や「非木製品の表面を木製化」又は、「補修」や「リニューアル」最新の「リノベーション」まで幅広く使用できる素材ですので簡単に身の回りのインテリア等を心地よいと感じられる天然木に変える事ができます。

では「天然木をなぜ薄くスライスするのか?」「ツキ板は何に使用するのか?」を解説していきます。

天然木をツキ板に加工するメリット

多くの人が手触りや風合いなどで「心地よさ」「安らぎ」を感じる天然木ですが、家具などの製品に加工しても水分(湿気)や温度(気候)によって歪んだり曲がったり割れたりします。これは天然木には導管があり水分を保持しているからです。その為天然木をどんなに乾燥しても水分量0%にはなりません。

天然木の固まりが大きいほど中心部分と外側で水分量が大きく違い均一には出来ません。天然木は水分量が少ないほど縮んで、水分量が多いほど膨張します。中心部分と外側で相反した動きをするため歪みや割れになります。

極力均一の水分量にするために天然木を薄くスライスして乾燥するのが、この「ツキ板」です。天然木を厚み0.23ミリ〜0.6ミリ程度にスライスします。厚みに違いがあるのは天然木は材種により性質が異なるためその木にあった厚みに加工するからです。また、0.6ミリ厚などは用途によりツキ板の厚みを変えています。

天然木を薄くツキ板に加工する事で水分量が均一に近くなり割れや歪みが極限まで軽減されます。このことから天然木をいろいろな物や場所に使用できるようになります。


ツキ板の木目の種類

天然木の材種の数だけツキ板の種類もありますが、そのほかに「木目」による違いがあります。この木目の違いとは、天然木からツキ板を製作する段階でどのようにカットするかで最終的にツキ板になった時の木目の見え方が変わります。

弊社で取り扱いのあるツキ板は基本的に「柾目」「板目」の2種類の木目が有ります。いくつかの天然木の材種に中には「杢目」「ブロック」といった物もございます。

■柾目
天然木の原木ミカン割りした天然木の原木柾取りのフリッチにカットした天然木

原木(丸太)を十字に「ミカン割り」してから白太部分の外側と左右の角と芯側をカットして柾目スライス用の「フリッチ」にします。この形にカットするのはスライスの機械でつかみやすくすることと柾目が真っ直ぐになるからです。右側の木目が真っ直ぐになる部分をスライスするのが「柾目」です。

■板目
板目取り用の天然木(原木)板目用フリッチにカットした天然木(原木)

原木の白太の部分と芯側を平行にカットして板目スライス用の「フリッチ」にします。鋭角の山のような木目のツキ板になるのでとても天然木の良さがでるのが「板目」です。

■杢目(玉杢/コブを含む)
ロータリーカットの天然木

原木をまるで大根の「かつらむき」のようにスライスするのが「杢目」です。天然木の全体をそのままカットするので賑やかな木目になります。

■ブロック

原木を一度板にカットした物を特殊接着剤でつなぎ合わせてスライスした物が「ブロック」です。フローリングを小さくしたような木目になるので集成材をスライスしたような木目です。


天然木をツキ板に加工する方法(製造方法)

  1. 天然木(原木)の買い付け
    木材商社やツキ板製造会社により世界中から原木が輸入されてきます。買い付け時期のほとんどが冬季で天然木が痛まないようにコンテナに入れられて船舶により日本に入ってきます。
  2. 原木の製材
    検疫を通った原木のみが流通され「ツキ板の種類」で説明したようなカットを製材所で行います。このときに出た端材の中で大きな物は市場等で販売され、小さな物は木材チップにされて紙などの原料になったり、火力発電等の燃料になります。
  3. フリッチのスライス加工
    カンナを大きくしたような機械で「フリッチ」を薄くスライスします。このときに木の性質に合わせ厚みを調整します。天然木の中には煮沸しないとスライスできない物もありスライス工場には大きな煮沸漕があります。
  4. ツキ板の乾燥
    スライスしたツキ板を長く保存できるように10%程度まで乾燥します。天然木の中にはスライスしてからすぐに乾燥しないと変色してしまう物や、何日か濡れたまま置いておかないと色が出てこない天然木もあります。
  5. ツキ板を木工用素材に加工
    乾燥したツキ板を在庫して、お客様のご注文に合わせた木工用素材「ツキ板シート/ツキ板合板/ツキ板フリーボード」に加工して発送します。

ツキ板合板の製造工程

■ツキ板の裁断 ■合板表面に糊付け ■ツキ板貼り加工
ツキ板の裁断機 合板の糊付け機 ツキ板の貼り作業

長さ4mの刃が付いた裁断機により乾燥したツキ板を幅が平行になるように必要サイズにカットします。

均一に必要な量の特殊ボンドを合板の表面に塗布します。表面に貼るツキ板や湿度などにより塗布量を決めます。

裁断されたツキ板を1枚ずつ職人の手により隙間が空かないように特殊ボンドの着いた合板に貼っていきます。

■ホットプレスで圧着 ■検品補修 ■サンディング
ツキ板のプレス作業 ツキ板合板の検品作業 ツキ板合板の研磨用サンダー

103℃に温度を上げたホットプレスに入れて熱と圧力によりツキ板を合板に貼り付けます。

隙間がないか、重なりがないかなどを検品して補修します。斜めからの光を当てて検品の精度を上げます。

ツキ板の表面を平滑に綺麗に整えるためにワイドサンダーで研磨します。後は梱包して発送です。


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